
リフィル処方箋の導入から2年が経ちました。一部の患者には浸透する一方で、まだまだ認知度は低いという印象があります。今回は、デジタル庁のダッシュボードで公表されているリフィル処方箋の認知率と利用状況のデータに注目したいと思います。
このデータは、厚生労働省の部会で2025年3月22日に報告された調査結果をもとに、2025年3月31日にデジタル庁のダッシュボードで公開されたもので、2024年3月末時点での数値になります。
患者の認知状況:
認知率は約3割で、20代〜40代では約4割となりました。「利用したい」との回答は7割弱となっています。

医師の認知状況:
一方で、医師の発行の意向は55%で、実際に発行したことがあるとの回答は約4割です。

薬剤師の認知状況:
薬剤師の6割強にリフィル処方箋を受け付けた実績があり、約3割が患者からリフィル処方箋に関する相談を受けています。

都道府県別の発行状況:
リフィル処方箋を発行したことがある医療機関の割合は、全国では9.5%でした。割合が高いのは高知県の11.9%、福井県の11.7%、岩手県の11.5%、低いのは愛媛県の6.4%、鳥取県と和歌山県の6.6%です。

この調査は1年前、ちょうど制度開始から1年を経過した頃の統計になりますので、さらに1年が経過した現在では状況に変化があるかと思いますが、ご参考になれば幸いです。
[参考]
デジタル庁「リフィル処方箋の認知率や利用状況に関するダッシュボード」
厚生労働省「中央社会保険医療協議会 診療報酬改定結果検証部会(第67回)」
本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。